コンサルティング

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コンサルティング (: consulting) とは、個人法人企業(まれに行政など公共機関)などの役員(特に経営者が多い)ら顧客に解決策・方針を示し、企業の事業発展や支援、個人・法人の利益享受につとめる業務。範囲は幅広く、上記の助言のみを行うもの、顧客の組織の問題を解決するもの、製品の導入を行うものや単なる製品の販売員としての業務まで含む。

コンサルティングサービスを事業内容として行っている会社のことを、コンサルティングファームと呼ぶ。 もしくは、経営戦略コンサルティングを行う大手コンサルティング会社のことだけを指す場合もある。

用語[編集]

  • 3C 顧客 (Customer)・競合 (Competitor)・自社 (Company) の3つからビジネスを捉えて戦略を練ること。
  • 4P 製品 (Product)・価格 (Price)・販売チャネル (Place)・プロモーション (Promotion)の4つの視点からマーケティング戦略を捉えること。
  • PD(project development) 営業のこと。単に「development」と呼ぶこともある。成約は「Confirm」と呼ぶ。
  • アウトプット (output) 成果物のこと。
  • アサイン (assignment) プロジェクトメンバー割当のこと。
  • フレームワーク (framework) 物事を考える際の枠組・構造。
  • メソドロジー (methodology) 方法論のこと。
  • アジェンダ (agenda) 議題や会議の事項、またはその備忘録のこと。
  • スパン (span) 期間。
  • タスク (task) 課せられた作業のこと。
  • リソース (resource) 資源や資産。主として人的な資産を指す。
  • リリース (release) プロジェクトから外されること。
  • コンテンツ (content) 情報的な内容のこと。

役職[編集]

一般に、コンサルティングファームでは、一般企業で使うタイトル(課長部長といったもの)は使用されず、以下のような独特な人事タイトルで階級づけを行う。しかし、会社ごとにタイトルの階級は異なる。

例えば、IT企業で「アナリスト」は上級のプロジェクトマネージャーを指すが、コンサルティング業界では入門クラスの名称として使われる。

種類[編集]

経営コンサルティング[編集]

経営戦略マーケティングIT戦略リスクマネジメントM&A・他業種進出/撤退・資産流動化・分社化・社内カンパニー制組織改革・店舗開発イノベーション[1]・新規事業開発・新商品開発・与信管理・研究リサーチ等>・市場環境調査、組織人事など。そして各種産業ごとに特化するものも(農業経営林業経営など)。経営コンサルタントを参照

業務コンサルティング[編集]

財務税務法務コスト削減営業調達生産物流海事環境サスティナブル等>・生産性向上技術建設都市計画空間情報海洋船舶上下水道地質農業土木造園ランドスケープ森林林業建築補償再開発積算環境自然生態系公害対策等>・機械電気製造IT系技術研究開発)・デザイン観光食品外食アパレル不動産流通運輸通信金融投資資産形成・医療など。

批判・問題点[編集]

  • 1989年には本来の性質上、外資系のコンサル会社は、特にアメリカにおいては、軍や中央情報局(CIA:諜報機関)、外交問題評議会といった組織と関係のある幹部やメンバーが少なくなく、これらの組織からの委託業務も多いと言われる[2]

脚注[編集]

  1. ^ https://www.indee-jp.com/what-is-consulting/
  2. ^ Jonathan Feldman (1989). Universities in the business of repression: The Academic-military-industrial. South End Press ISBN:0896083543

関連項目[編集]