セキュリティ

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セキュリティ: security

  • 危険や脅威から解放された状態[1]。この抽象的な概念から下のようなさまざまな、より具体的な概念が派生している。

危険や脅威から守るための段取りや手段[編集]

  • 上述の「危険や脅威から解放された状態」を実現するための段取りや手段。住居資産組織地域社会国家などを脅威から守るさまざまな計画・段取りや手段を指しうる。「危険」や「脅威」は分野ごとにさまざまなものを指し得る。
    • (個人)個人の身体、個人の財産、住居などを脅威から守ること。日本語では警備と訳すことが多い。一般家庭を護るという意味でホームセキュリティとも。なお20年ほど前まではそう理解すればよかったが、最近では日本であれ欧米であれ若い人が日常会話で「セキュリティ」について話し合っていたら、たいてい自宅の物理的な警備のことは指しておらず、むしろ当節の末尾の「ITセキュリティ」「コンピュータセキュリティ」「ネットワーク・セキュリティ」のことを指している可能性が高い。
    • (組織、企業)組織・企業などの施設などを脅威から守ること。日本語ではやはり警備と訳すことが多いが大組織や役所組織などでは保安と言う場合も。
    • (国家)国家の諸要素を脅威から守ること。国民の生命、国の領土、国の経済などを、災害や他国が引き起こす脅威から守ること。日本語では安全保障国家安全保障などと訳すことが多い。防衛つまり他国からの軍事的な攻撃から国を守ることだけでなく、防災つまり災害から国を守ること、あるいは食料安全保障つまり食料自給率の確保なども含まれる。グローバル化が進んでしまった近年では食料を確保するだけでは不十分で鍵となる各産業も自国内に残したり健全に育てておかなければ安全保障にかかわると認識され経済安全保障も含まれるようになってきた。
    • (ITシステム) IT領域つまりコンピュータコンピュータネットワーク関連の分野ではコンピュータセキュリティネットワーク・セキュリティ情報セキュリティ。これらに加え、API、アプリケーション、コンテナ[2]などまで含めてIT関連のセキュリティを全部まとめてITセキュリティという総称で呼ぶこともある[3]。(なおここ数十年では個人レベル、組織レベル、国家レベルのどのレベルでもITシステムの使用度が増し必要不可欠になってきており、インターネットは世界中つながっておりサイバーアタックは日々数十億件ほども起きているとされるので、ITセキュリティを怠ると個人も組織も国家もあっけなく機能停止状態になってしまう。)

有価証券[編集]

もともと上の節で説明した概念と強く関係があるが、金融業界では、出資を募る団体を損害から保護する機能を果たしつつ出資などを募集する契約書の類をセキュリティと言い、日本語では有価証券と訳す。

脚注[編集]